不器用なキミ~向日葵の恋~
「その日は3時以降なら空いてる」

「ちょうど良かった。一緒に行きたいとこあるんだけど」

「どこに?」

「それは、その時まで内緒」

「内緒か……」

「でね?その日は車じゃないとダメなんだけど良い?」

「車でしか行けない場所ってこと?」

「うん」

「分かった。じゃあ店閉まる頃行くね」

「あ……その日は早めに終わるから、5時くらいとかでも大丈夫なんだけど」

「じゃあ5時ごろ迎えに行くね」

「お願いします」

「はーい」

彼女から電話してくれたことが凄く嬉しかったけど、良く考えたら、ひょっとして答えをくれるのかも……。

そんな事を思っていた。

だけど不思議なもので、この2か月お互いが包み隠さずに過ごせた事で、これでダメなら仕方がないって思えるようになっていた。

だっていくら格好付けても、どうせ化けの皮は剥がれるんだし、付き合ってから違うと言われてフラれるよりも、まだマシなのかもしれない。

格好悪い所も全て見せてしまう方が楽だと、彼女が教えてくれたような気がしてたし。

これでダメなら仕方ない……付き合ってもすぐにダメになるはずだ。

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