不器用なキミ~向日葵の恋~

「じゃあシンプルに言うけど本能のままに」

「……へ?」

「だーかーらー本能のままに」

「…………ん?」

「だーかーらー思った通りにすればいいでしょ?」

「どうやって?」

「キスしたいなと思えばキスしたらいいし、エッチしたいと思ったらすればいいじゃん」

「…………」

美月ちゃん、急に何言ってるの?ってか何、言い出すの?

「好きって言いたいなら言えばいいし、そんなもん聞いてどうするのよ?聞くもんでもないでしょ」

「だって……」

「分かるけどさ、言葉で言えないんでしょ?渚の性格では言えないんでしょ?他の事なら遠慮なく言うくせに、恋愛系に関しては小学生かっ」

「……ひどっ」

そんなはっきり言わなくても。

「人間には伝える能力は他にもあるでしょ?」

「……?」

「身体もそうだし、口で言えなくても手紙やメールって手もあるでしょ?」

「……そっか」

その手があった!

手紙やメールなら、想ってる事ちゃんと伝えられる気がする。
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