不器用なキミ~向日葵の恋~
第5章 互いの時間

渚side

初めての教室も無事に終わると来週もする事に決まった。

生徒さんたちの希望通りにするとなると、毎週とまでは言わないけれど定期的にした方が良さそうな感じだった。

だから美月に相談すると、この時期にそんな時間があるのかと、言われてしまい何も言えなかった。

それだけ教室をするという事は大変で、生徒さんによって進度が様々で、初めてに近い人にはほぼマンツーマンに近い状態になってしまうし、何よりも教室を開く度に必要になるであろう、糸や小物や編み針などもうそうだが、一番は題材に使う編み図を作るのが大変だった。

自分で勝手に頭の中で想像したものを、形にするのは簡単なんだけど、それを編み図にする作業が一番準備時間を要するからだ。

回数を踏めば自然と難易度はあがり、それに合わせた題材を考えなければならないから、必然的に編み図の作業も時間がかかる。

お店の商品とオーダー受注を考えると、私一人では出来て月1が限界だった。

美月と相談し、冬場は月1で、夏場は月2、もしくは不定期でするか、どちらにしても続けられるようなら、続ける事にした。

それでも寒くなってくると、オーダーは減るどころか増える一方で、クリスマスまでに作る分は1か月前に締め切ったのだけど、有り難い事にいつでもいいから作って欲しいと言うお客様も多かったので、又受付を再開してすでに2カ月待ちの状態にまでなっていた。
< 98 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop