珈琲プリンスと苦い恋の始まり

「お父さんっ！起きてっ！！」


泣け叫ぶ様な声を出して胸元に縋り、その隙間から見える肌も紫色になってるのを見た時は、さーっと血の気が引いて恐ろしくなって、怖さで何も言えなくなった。


葬儀はボンヤリしている間に済んでしまい、父の体はいつの間にか真っ白い骨に変わっていた。


仮葬場に集まってた人は皆、泣いていた。

代わる代わる私を抱き締めて、「可哀想に…」と言ったんだ＿＿。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


祖母の肌が変色してるのを見つけた時、あれと同じだと感じて殺気立った。

頭の中で祖母の体に触れては駄目だと思い、パジャマ姿のまま、隣の家に住むおばさんとおじさんを呼びに行った。


二人は私の話を聞いて直ぐに救急車を呼んだ。
間もなく消防車も来て、パトカーも駆け付けた。


かかりつけの医師が刑事に呼ばれて検死をして、祖母は父と同じく、心臓疾患の疑いだろうと診断された。


医師が来る頃には母も昇平さんも駆け付けて来て、惚けてた私を見つけて泣き縋った……。