珈琲プリンスと苦い恋の始まり
「勿論!いいよ!」


恩に着るよ、とまるで上司の如くカウンター越しからバシバシと肩を叩かれる。
そのシンジンと痛むくらいの力強さは、暫く胸に残りそうな程だった。


こうした願い事をされたのは初だ。
辺鄙な田舎町だと思っていたが、案外とやる気に満ち溢れているらしい。



(なかなかどうして面白いじゃないか)


少し見る目が変わった。

俺の中では、カルチャーショックに近い出来事だと思った__。


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