珈琲プリンスと苦い恋の始まり
取り敢えず、片付けて待っておこうかと思った。
でも、煌びやかな仏壇に目が行き、場所を借りたんだからお参りをしてからにしようと前に進んだ。
大きな金色の磬子(きんす)の前に座り、ばちを掴んで鳴らす。
ポーンと深い音色が響くお堂の中で手を合わせてると、不思議と波打ってた気持ちが落ち着いてきて、ほぅ…と深い吐息をつけた。
「私…この所、ずっと自分が変なんです」
大きな阿弥陀仏の前で囁いた。
半眼の眼差しでいる仏様は何も言わずに、ただ耳を傾けてくれてるように思った。
私はその顔に癒されてるように感じた。
その雰囲気が彼に似ていて、じわっと目に涙が浮かんだ。
「……私はまた……独りになったみたいです」
そう呟くとやりきれなくなる。
目の前からいつも大事だと思った人が去り、生きてる自分の前には、二度と現れなくなる。
「どうしていつも、私なんですか?」
問いかけても返事なんて戻らない。
そうは知ってても我慢が出来ず、「お願いですから…」と訴えた。
でも、煌びやかな仏壇に目が行き、場所を借りたんだからお参りをしてからにしようと前に進んだ。
大きな金色の磬子(きんす)の前に座り、ばちを掴んで鳴らす。
ポーンと深い音色が響くお堂の中で手を合わせてると、不思議と波打ってた気持ちが落ち着いてきて、ほぅ…と深い吐息をつけた。
「私…この所、ずっと自分が変なんです」
大きな阿弥陀仏の前で囁いた。
半眼の眼差しでいる仏様は何も言わずに、ただ耳を傾けてくれてるように思った。
私はその顔に癒されてるように感じた。
その雰囲気が彼に似ていて、じわっと目に涙が浮かんだ。
「……私はまた……独りになったみたいです」
そう呟くとやりきれなくなる。
目の前からいつも大事だと思った人が去り、生きてる自分の前には、二度と現れなくなる。
「どうしていつも、私なんですか?」
問いかけても返事なんて戻らない。
そうは知ってても我慢が出来ず、「お願いですから…」と訴えた。