珈琲プリンスと苦い恋の始まり
後日談;明日を信じて。
「おはよう!」
準備中の札が掛かる店の引き戸を勢いよく開けると、目の前のカウンター内に立つ彼は、驚いた様な目を向けて「おはよう」と返した。
「見て見て、新しい写真が出来たから持ってきたよ」
バタバタと店の中に走り込み、バッグの中からカメラ屋さんのネームが入った紙袋を取り出して見せびらかす。
彼はクスッと笑いながらカウンターを回り込んできて、「早速入れ替えようか」と言いながら店の壁へ向かった。
『White moon』の壁には今、数枚のフレームが掛かってる。それらを外してカウンターの上に並べ、私が持ってきた写真と中身を入れ替え始めた。
「今回のテーマは秋だったな」
外した写真を片付けながら彼が言う。
「うん、丁度施設に子供達が遊びに来てたから、それも撮らせて貰ったの」
飾らせてくれるように了承も得てる、と言えば、彼は「そうか」と言って安心した。
人を撮らないようにしてきた私もこの頃はいいと思ったら撮影するようにしてる。
その瞬間、命がそこにあったことの証明として、なるべく残そうと決めた。
準備中の札が掛かる店の引き戸を勢いよく開けると、目の前のカウンター内に立つ彼は、驚いた様な目を向けて「おはよう」と返した。
「見て見て、新しい写真が出来たから持ってきたよ」
バタバタと店の中に走り込み、バッグの中からカメラ屋さんのネームが入った紙袋を取り出して見せびらかす。
彼はクスッと笑いながらカウンターを回り込んできて、「早速入れ替えようか」と言いながら店の壁へ向かった。
『White moon』の壁には今、数枚のフレームが掛かってる。それらを外してカウンターの上に並べ、私が持ってきた写真と中身を入れ替え始めた。
「今回のテーマは秋だったな」
外した写真を片付けながら彼が言う。
「うん、丁度施設に子供達が遊びに来てたから、それも撮らせて貰ったの」
飾らせてくれるように了承も得てる、と言えば、彼は「そうか」と言って安心した。
人を撮らないようにしてきた私もこの頃はいいと思ったら撮影するようにしてる。
その瞬間、命がそこにあったことの証明として、なるべく残そうと決めた。