珈琲プリンスと苦い恋の始まり
(あの家ももう人手に渡ったし、本当に帰れる場所が無くなったな……)


そう思うと、更に気が沈んでくる。
思い返すのはやめようと思うのに、どうしても諦めがつかない……。


(ちょっと外見を見るだけならいいかな。車を上に止めないで、少し離れた場所に止めて遠くから眺めるくらいなら……)


まるで片思いの相手をこっそり覗くような雰囲気に似てる。それくらい、あの家には思入れがある。



(うん、そうしよう)


思い立って車を走らせた。
あの家に向かってる最中、気持ちが高ぶってきて仕様がなかった……。


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