ふたつのハート
何がどうなっているのかわからないまま、
ワンちゃんに近づいていたのです。


あっと言う間に、ワンちゃんが目の前にいるではないですか!


「アンッ!アンッ!」

「ワンちゃん!」

「おいで!早く!」

ダメだ!怖がって、奥のほうに行ってしまう…


…でもどうして、私…?


…そう思った時、スカートの中に違和感が!

「きゃッ!」


誰かが肩車をして、私の身体を持ち上げていたのだった。

?と、いうことは誰かの頭がスカートの中に?ある?…や だ …


「ヤダーーーッ!!!!ちょっとやめてください!!誰かわからないけど、やめてー!!!」

すると、下の人も叫びながら!

「止めたらちびが!いいから早く!ちび!ちびを捕まえて!」

「え?…ちびがちびを?…私、ちびですけど…」

「違う!ちび!いぬの…マルチーズのちびだー!」

あ、そうだった、早くしなくちゃ

「はい!ちび?おいで!」

ちびって呼んだらすぐに私の胸に、ちびが飛び込んできた。

「ちび、救出したよ!」

「よし!じゃあ、降ろすから…気をつけろよ」

「はい!」

下の人は私を降ろそうと、腰をゆっくり下げていった…

「あ…」

な、なに?…その瞬間グラッとして、私とちびはバランスを崩して…

「アンッ」…「きゃッ!…」


肩車から落ちてしまったのだ…



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