ふたつのハート
「あなた、何組?」

「はい…い、1組ですが…」


「…ふ~ん、高吉くんもたしか、1組だよね」

「そうです」

するとその人は、紗世の手を握りしめた

「お願い!高吉くんに渡して!」

そう言うと上級生はニコニコしながら行ってしまった。

「ねぇ、何をもらったの?」

手のひらにのっていたのは、ピンクの小さな封筒だった。

それにハートのシールで封がしてある。


「これって…」


「ねえさよ、もしかして、ラブレター…」

「ぽいね」

「すごい、手作りみたい」

「それはいいけれど…
どうしよう、これ…」

「それは…やっぱり、渡したほうが…」






< 29 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop