ふたつのハート
翌日ーー


久しぶりに電車であのふたりと一緒になった。

思い返せばあの大雨の日、山代くんに、声をかけられたのがきっかけで、話すようになったんだ。

初めは 、 おはよう の挨拶も、まともに言えてなくて相手の顔さえ、まともに見ることも出来なかった。

ところが、山代くんとセイカくんと話すようになってから、私の男子あがり症も良くなって…

というか、慣れてきたのだろうか、少し緊張はあるけど、なんとか顔も見れるし、話も多少は受け答えくらいなら出来るようになったんだ。


このふたりのおかげで…


「おはよう!ちびちゃん!」

「やましろくんおはよう」


セイカくんだ…

昨日の病院のこと、今すぐにでも聞きたい!

けれど、山代くんもいるし、今出来るのは挨拶程度…


「セイカくんおはよう」

「おはよう」

見る限り、特に変わった様子はないけれど…


「なあセイカ?昨日はどうしたんだよ」

「ああ、ちょっとな…」

「ちょっとって…今日は大丈夫なんだろ?…おまえがいないと龍咲の機嫌が悪くなって、それに今度、例の花壇の工事するんだってよ…」


「それが…今日も…」


「まじかよ…」




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