しふぉん・けーき
「いいから、こっち来いよ」

と私の手をグイッと引っ張られる。

「ちょっ・・・やめっ・・・」

「あ、そこのお兄ちゃん。
注文はなんでもいいから、適当に持ってきて」

と、雪音君が俺様気取りで注文する。

そして―――

「かしこまりました」

この声は、真君!?

と、振り返ると真君はスタスタと厨房の中に入って行った。

なんか、不吉な予感が・・・

そう思っていると、雪音君は私の肩に手をまわす。

き、気持ち悪い・・・!!

「なぁ・・・俺と付き合わ―――」

と雪音君が私を口説いている最中にバシンっ!と乾いた音がなった。

手をはたく音だ。

「お待たせしました」
< 168 / 244 >

この作品をシェア

pagetop