しふぉん・けーき
とんでもない転校生
その日の放課後、私と真君は大さんの喫茶店に入った。

「ま~さ~る♥
いつものね~」

「お前の金でな」

「何言ってるの?大の奢りに決まってるじゃん。
バカなの?」

「バカはてめぇだろうが!!」

相変わらず、口喧嘩は絶えなかった。

「まぁまぁ・・・」

「やめなさい。
バカ犬一匹とバカゴリラ一匹に構っていたらこっちまでバカがうつるわよ」

朱莉さんも店の中にいたようで―――

「誰が、バカ犬だって・・・?」

「誰がバカゴリラだよ・・・?」

「さぁ?誰のことかしら。
少なくともここにいる人の中では私となつきじゃないのは予想ついたんじゃない?」

なんと大人っぽくドスグロイことを・・・?

「朱莉・・・」

「さぁ、なつき。
あそこのクソ親父2人をほっといてケーキでも食べましょ?
あなたはシフォンケーキだったかしら?」

「はい」

「ってなわけだから大。
あんたの給料から差し引いてちょうだい」

「てめぇが一番バカだろ!!」

大さんの怒号が店いっぱいに広がったが、私はその時間が楽しかった。
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