しふぉん・けーき
「おかえり、なっちゃん★
迎えが遅くなってごめんね?」

「ううん。
真君が来てくれて嬉しかった!」

「え・・・?
もしかして、もう、気づいちゃった?」

「え?何が?」

少し驚いた顔を浮かぶ真君に、何のことかわからないと言ったような私。

「い、いや・・・その・・・
なっちゃん、会ったでしょ?女の人・・・」

女の人・・・?

・・・あ、見琴さんのことかな?

「美琴さんだよね?
本当にきれいな人だったなぁ・・・」

「へ・・・?」

「また会いたいなぁ。
すごく綺麗だったんだよ?
上品で、優しくて・・・
思わず色々相談に乗ってくれたの!!」

「・・・相談どころか、ぶっちゃけたけどな・・・」

とボソッと真君が呟いた。

「え?何か言った?」

「え!?いや!
そんなにきれいだったの?」

「うん!!
あ、何なら真君も会わせたかったなぁ」

「へ?あぁ・・・そうなんだ・・・
そ、それは・・・ぜひ・・・会いたかったなぁ・・・あはは・・・」

何だか珍しく歯切れの悪い真君。

何か気にするようなこと言ったのかな?私。
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