しふぉん・けーき
そして、真君は狭い路地に入って、身を隠す。

私は、真君の後ろに回され、口を押えられたまま隠すように抱きしめられる。

しかし・・・

「ダメじゃないか~なつき。
俺を避けちゃ」

と後ろから声がした。

私と真君は一斉に振り返る。

歳として20~30歳代の男の人が5~6人で私たちを囲む。

「しかも、男をつれて・・・」

すると、真君が静かに口を開く。

「おじさん達、だれ?」

「なつきの彼氏だよ」

「・・・彼氏?
なっちゃんを見る限りそういう風には見えないけど?」

「くっ・・・
お前は誰なんだ?」

「僕がわからないの?」

「あ?」

すると、真君は私の耳元で『ちょっと離れてて』と指示。

私は言われたとおりに真君と距離をとった。

「おじさんたち、ほんとバカなんだね」

「あ?こいつ舐めてんのか!?」

「それは、こっちのセリフ。
これから、後悔するといいよ」

その瞬間、真君の瞳が鋭利なものに変わった。
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