しふぉん・けーき
「おい、小僧。
このお嬢さんがどうなってもいいのか?」

リーダー的だった男性が片手でなっちゃんの髪を引っ張り、もう片手でなっちゃんを捉える。

ちっ・・・!!汚い手を使いやがって・・・!!

「・・・」

「今すぐ、降参しろ」

「・・・」

「さもなければ、こいつの命はねぇぞ、コラァ!!」

「・・・ぞ」


「あ?何か言ったか?」



「ふざけんじゃねぇぞって言ってんだよ!!」

俺の怒りが頂点に達し、その男性を襲う。

「お前・・・!!」

「汚ねぇ手でベタベタこいつを触ってんじゃねぇよ!!!
誰の許しを得てやってんだ、てめぇ!!
『なつきは俺のもの』だと・・・?
こいつは、お前のもんじゃねぇんだよ!!俺のものなんだよ!!
俺だけのものなんだよ!!
勝手に私物化してんじゃねぇよ!!
もう、金輪際こいつと関わるな。
もし、関わったら、お前をマジでぶっ殺しにいくから覚悟しておくんだな」

思わず、なっちゃんの前で本性を出しちゃった・・・

ま、それぐらいなっちゃんを他の(ろくでもない)男に取られるのが嫌で、怖かったから仕方がないか・・・

そういうと、男どもは走って去って行った。

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