しふぉん・けーき
―――キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムの音で目が覚めると、そこに、白衣を着た男の人が座ってじっとこちらを見つめていた。

「・・・?」

「あ、目が覚めた?
話は真から聞いたよ。熱があったんだってな。
今はどうだ?具合悪くないか?」

「はい。大丈夫です」

あ、保健医の田畑先生だ・・・

ちゃんと、言ってくれたんだ、真君・・・

「そうか。よかった。
もう少しゆっくりしたほうがいい。しっかり休め」

「はい。ありがとうございます」

それを聞いた田畑先生は、私の前髪を優しくポンポンと叩く。

と、その瞬間―――

パチっと、田畑先生の手を弾く音がした。
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