しふぉん・けーき
あれから、またぐっすりと眠りに入り、気づけば放課後になっていた。

「・・・ん・・・」

「あ、目が覚めた?」

と、真君が私の隣にいる。

「もう放課後だよ」

「そう・・・なんだ・・・」

「どう?マシになった?」

「うん。少し」

「そっか。
もう最終時刻だから、家に帰ろっか。
僕も一緒に帰るし、送るし」

「え・・・?でも・・・」

「気にしないの!
ここは、僕たちに甘えるのも病人の役目なんだから」

と、真君は自分のと私の通学かばんを肩にかけ、私をゆっくり起こし、支えながら教室を出た。
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