拾い恋(もの)は、偶然か?
「今日、泊まりに行ってもいいですか?」
「もちろん。」
「やった!」
もう手ぶらで泊まりに行けるほど、翔吾さんの家は私の物であふれていた。持参したものもあるけど、ほとんどが翔吾さんのネットショッピング癖のおかげ。
同じ物がたくさんあるけど、どれも翔吾さんの気持ちだと思って大切に使っている。
……ちょっとは自重してほしいから毎回怒るけど。無駄遣いはいけません。うん。
このたくましい腕も、甘い匂いもその顔も、体の中身も外も全部、私は大好きだ。こんなストレートな表現、なんだか恥ずかしいけど。
一生に一度の、最高の恋だと思うから。
「どんな翔吾さんでも、私は。」
「え?」
「ううん。なんでもありません。」
だから私は、なにがあろうと翔吾さんを好きでいることに決めた。それを実現できる自信もある。
そして、翔吾さんを傷つけようとする人達と、自分も戦ってやる。
衛はどちらか分からないけど、誰でもどんとこいだわ。
翔吾さんがもし社長に立ち向かう気でいるなら、私は全力で支えたい。もし、どんな結果になったとしても。