拾い恋(もの)は、偶然か?
「はぁ。」
でも、しょうがない。昨日の私を恨みはするけど、約束したのは事実だろうし。
[分かりました。お待ちしております。]
業務連絡みたいな文章を送って噴き出した。これも良い機会なのかもしれないと思うと心も軽くなった気がしたから
。
明日、私たちは現実に戻るんだ。
司馬部長はやっぱり天の上の人で、私は平社員。
立場も違えば生まれも違う。あんなハイスペックな人と付き合う度胸のない私なんかに、部長の大切な時間を消費させるわけにはいかないし。
「よし。」
気が楽になったのか、シャワーを浴びに行く足取りも軽い。
明日聞けばいい。なぜ部長が私にあんな告白をしてきたのかを。
そしてはっきり伝えよう。
罰ゲームだろうと、体目当てだろうと、気の迷いだろうと、私には嬉しいことだったと。
そして私は、貴方と付き合えるほどの人間じゃ、ないと。