最初で最後のラブレターを君に。
リビングを静かに開けるとソファーの上でうずくまっているお母さんがいた。
私は深呼吸をして気持ちを整えて
お母さんに話しかけた。
「お母さん、学校、行ってくるね。」
「無理しなくていいのよ……?休みたいなら休んでも……」
そう言って振り返った顔が、体が。
恐ろしいほど変わっていた。
顔は1日でこんなにも老けた。
体には無数の切り傷に毟ったあと。
恐ろしくて、「ひっ」っと言ってしまう位に。
「だ、大丈夫。行ってきま……す。」
この場から早く逃げたくて、
現実を見たくなくて。
私は急いで家を出た。