最初で最後のラブレターを君に。

「川上涼香さん。」

そう呼ばれて母は目を真っ赤に腫らして

時々嗚咽を漏らしながら泣きながら

会計をしている。
正直とても見苦しい。

子供は親を
ここまで追い詰めることが出来るんだな。

すごいなあなんて
思ってる暇じゃないんだけど。

「行くよ。」

耳を良く澄まさないと
聞こえないくらいの
声でそういった母に静かについて行った。
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