君と、世界が変わる瞬間に。
《夕凪君、仲いい人たくさんいるよ。…でも、動物好きだから、いく》
われながら言い訳くさいようなセリフ。
だけど夕凪君は、《ほんなら、1時に南口駅に集合な!》となんでもないような返信をくれた。
それからは忙しかった。…急いで服を選ぶ。どれにしようか、どれが一番無難か、どれが動物園に適しているか。それとは別に、どれが一番夕凪君に良く見られるか、それは多分無意識だった。
結局私が選んだのは、薄い水色のTシャツに動きやすい、半ズボンだ。そして、斜めにかける小さなバック。
髪は動きやすいようにポニーテールに。
「あっ、急がないとっ」
もう12時半。私はバタバタ家をでた。