君と、世界が変わる瞬間に。
[次は〇〇空港前ー次は〇〇空港前ー。お降りの際は足元にご注意ください]
扉が開くと私は走った。
「はぁ、はぁ…っ」
ついたっ、空港!!
私は空港の中に入ると、人の多さに驚いた。そして、心が揺らいだ。こんなに人がいて夕凪君が見つけられるのか、と。
「何弱気になってんよ、私っ」
探せ。探せ。探せ。
「はぁ……はぁ……っ」
アメリカ行きの搭乗口はここ。だったらここに居るはずなのに!!……今時間は11時58分。もう手続きすまして中に?
「ーっ。夕凪君!!!!」
注目されたっていい。
「夕凪君!!!!」
変な目で見られたって構わない。
「私が呼んだら来てくれるんでしょ?!!」
だって私まだ、伝えられてないから。
「空の写真。まだもらってないよ、夕凪君!!!」