君と、世界が変わる瞬間に。
「……覚えとったんか」
「ゆ、夕凪君……」
よかった。……まだいた…。
「夕凪君、前に屋上で言ったよね。『空見て笑えばいつか雲は流れていく』って。それが大切な人からおしえてもらったって」
「うん」
「夕凪君その時泣いてて、写真ビリビリに破いてたっけ?……ふふ、それで励ますのに私がそう言った」
思い出す、あれは私が言った言葉だ。
「うん」
「『今度綺麗な写真が撮れたら私にちょうだい』って約束した。……でもその後、私はいじめられるようになって、話すことはなくなったんだよね…」
どうしてこんなこと忘れちゃってたんだろう……
「……これ」
夕凪君は私に何かを渡してきた。
「封筒?」
「なかに写真が入ってる」
開けると中に入ってた写真は空だった。…2枚。綺麗な空の写真と……私…。
「…っ。……私、夕凪君に会えて、いろんなことが変わったよ…。……世界のキラキラ……見えるように……なって」
「私がつらいとき、夕凪君は……いつも助けてくれたよね。…支えられてたんだ。……夕凪君に。……夕凪君のおかげで…今私ここにいる…っ……きっと夕凪君にとって……私はすごく…迷惑だったかも……しれないけど……私は、夕凪君に会えてよかったよ」
止まらない涙を拭くことはしなかった。ただただ想いを伝えるのに必死だった。
「夕凪君、世界って輝くものなんだって知ったよ。……っ……でも……いつも世界が変わる瞬間は……君が隣にいてくれた。……」
夕凪君を見ると頬にスッと涙が流れていた。
「夕凪君がいなかったら、私今も…っ……まだあの頃のままだった!…全部、全部!!……夕凪君のおかげなのっ!!」
伝えたい。私がどれだけ救われたか。君のおかげでどれだけ世界が色づきはじめたか。
「夕凪君が全部……私にくれたっ…。……ありがとう……っ!!」
「……なんや…そんな、嬉しいこと……いれたら……泣かへんほうがありえんやんか……っ」
今までありがとうの気持ちを込めて、
「……私、私…。……夕凪君のことが好き!」
世界まるごと分、私は君を愛するよ。
「……はははっ」
「…………返事くれる?」
「…もう言ったよ」
「え?」
言った?……いつ?!
「会った日にいったやん!」
あれ?……涙で視界がボヤける。
『なんで写真とるの?』
『空が1番好きやから』
「……ふふ、ばかみたい」
「確かに」
「でも、ありがとう」
「うん」
会うのはいつだろう。…自由な君にはわからないんだろうな。……でも、きっと絶対会える。だって、同じ空の下に住んでいるんだから。
「空」
「え?」
唇が微かに触れた。
「次会うときは…」
『世界が変わる瞬間に』
「ゆ、夕凪君……」
よかった。……まだいた…。
「夕凪君、前に屋上で言ったよね。『空見て笑えばいつか雲は流れていく』って。それが大切な人からおしえてもらったって」
「うん」
「夕凪君その時泣いてて、写真ビリビリに破いてたっけ?……ふふ、それで励ますのに私がそう言った」
思い出す、あれは私が言った言葉だ。
「うん」
「『今度綺麗な写真が撮れたら私にちょうだい』って約束した。……でもその後、私はいじめられるようになって、話すことはなくなったんだよね…」
どうしてこんなこと忘れちゃってたんだろう……
「……これ」
夕凪君は私に何かを渡してきた。
「封筒?」
「なかに写真が入ってる」
開けると中に入ってた写真は空だった。…2枚。綺麗な空の写真と……私…。
「…っ。……私、夕凪君に会えて、いろんなことが変わったよ…。……世界のキラキラ……見えるように……なって」
「私がつらいとき、夕凪君は……いつも助けてくれたよね。…支えられてたんだ。……夕凪君に。……夕凪君のおかげで…今私ここにいる…っ……きっと夕凪君にとって……私はすごく…迷惑だったかも……しれないけど……私は、夕凪君に会えてよかったよ」
止まらない涙を拭くことはしなかった。ただただ想いを伝えるのに必死だった。
「夕凪君、世界って輝くものなんだって知ったよ。……っ……でも……いつも世界が変わる瞬間は……君が隣にいてくれた。……」
夕凪君を見ると頬にスッと涙が流れていた。
「夕凪君がいなかったら、私今も…っ……まだあの頃のままだった!…全部、全部!!……夕凪君のおかげなのっ!!」
伝えたい。私がどれだけ救われたか。君のおかげでどれだけ世界が色づきはじめたか。
「夕凪君が全部……私にくれたっ…。……ありがとう……っ!!」
「……なんや…そんな、嬉しいこと……いれたら……泣かへんほうがありえんやんか……っ」
今までありがとうの気持ちを込めて、
「……私、私…。……夕凪君のことが好き!」
世界まるごと分、私は君を愛するよ。
「……はははっ」
「…………返事くれる?」
「…もう言ったよ」
「え?」
言った?……いつ?!
「会った日にいったやん!」
あれ?……涙で視界がボヤける。
『なんで写真とるの?』
『空が1番好きやから』
「……ふふ、ばかみたい」
「確かに」
「でも、ありがとう」
「うん」
会うのはいつだろう。…自由な君にはわからないんだろうな。……でも、きっと絶対会える。だって、同じ空の下に住んでいるんだから。
「空」
「え?」
唇が微かに触れた。
「次会うときは…」
『世界が変わる瞬間に』