君と、世界が変わる瞬間に。
1番嫌な過去は一生消えないんだ
ーパシャッー
「ほら、客待ってんだから早く持っていけよ〜」
「ーっ…」
ーポタポター
いつもと変わらない日常。…学校へ行き、空気を読んで、バイトでは先輩にあたられる。…窮屈で、吐きそう。
「すみません…」
だけど、私は知ってる。…ここで言い返せばもっと辛くなる。…ここで抵抗すればもっと苦しくなる。…だから耐えるしかない。
誰も私を助けてはくれない。…だから自分の身は自分で守るしかない。
そのために私がとる行動は、ただ耐えるだけ。
「すぐに持っていきます」
かけられた水をタオルで軽く拭いてから、新しいコップに新たな水を注ぎ持っていく。
部屋へ持っていき、戻ると先輩達はいつもの如くおしゃべり。
働けよ。
心では言えても口には出せない。…なんで私はこんなにも臆病なのだろうか。