君と、世界が変わる瞬間に。









私を名を呼んだのは、さっき拒絶してしまった…瑠璃。



「はぁ…はぁ。…もぉ、瑠璃が走るの苦手なの知ってるくせに、遠くまで来て…っはぁ…」


「な、んで…っ」


「…とりあえず、公園で…ベンチでも座らない?……はぁ…はぁ…もう、立ってるのきついかな〜…」



瑠璃の言う通り、私たちは近くの公園のベンチに座ろうとしたが、ベンチがなくってブランコに座ることとなった。


「…」


キィキィとなるブランコを瑠璃は漕ぎなが、私のそれを横目でみる。


「…瑠璃、どうしてここに?」


「…そりゃぁ空のこと心配で」


「……そっ…か。……ごめんね」


「…私も…空怒らせちゃったの…ごめん」


違う。瑠璃はなにも悪くない。

そう思っているのに、口からはでなかった。…それから沈黙が続いた。…何分くらいだったかはわからない。ただブランコの音だけ私たちの間で響いた。








< 51 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop