君と、世界が変わる瞬間に。





…違かった。…そう思ってからほっとした。なんだかやっと息ができた気がした。




「あれ?」


ービクッー


「…あ、ごめんねっ。俺…健人の!」


「あっ!すみませんっちょっとびっくりして…」


「いや俺のせいだねっ。……空ちゃんここでバイトしてたんだ」


お兄さんは意外そうに言った。


「はい」


「楽し?」


「…えっと…まぁ時給もいいですし楽しいと言えば…」


「あははっ。おもしろいね空ちゃん」


なぜかお兄さんには笑われてしまった。

…私、おかしなこといったかな?!


「空ちゃん以外の人、全然はたらいてなくない?…レジの前からでも声聞こえるし」


「まぁ…そうですね」


「健人は知ってるの?空ちゃんがここでバイトしてること」


「いえ。言ってないです」


そう言うとお兄さんは「そっかぁ」と残念そうに言った。

あ!そういえば、お兄さんに聞かないといけないことがあったんだ!!


「あのっ」


「ん?」


「…失礼なことからもしれないんですけど……ご両親は…?」




< 75 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop