君と、世界が変わる瞬間に。
…違かった。…そう思ってからほっとした。なんだかやっと息ができた気がした。
「あれ?」
ービクッー
「…あ、ごめんねっ。俺…健人の!」
「あっ!すみませんっちょっとびっくりして…」
「いや俺のせいだねっ。……空ちゃんここでバイトしてたんだ」
お兄さんは意外そうに言った。
「はい」
「楽し?」
「…えっと…まぁ時給もいいですし楽しいと言えば…」
「あははっ。おもしろいね空ちゃん」
なぜかお兄さんには笑われてしまった。
…私、おかしなこといったかな?!
「空ちゃん以外の人、全然はたらいてなくない?…レジの前からでも声聞こえるし」
「まぁ…そうですね」
「健人は知ってるの?空ちゃんがここでバイトしてること」
「いえ。言ってないです」
そう言うとお兄さんは「そっかぁ」と残念そうに言った。
あ!そういえば、お兄さんに聞かないといけないことがあったんだ!!
「あのっ」
「ん?」
「…失礼なことからもしれないんですけど……ご両親は…?」