君と、世界が変わる瞬間に。
ー…
今日の仕事もいつも通りに終わった。
「おつかれさまでした」
誰にも返事を返されはしないが、いつもそう言って帰るのは負けないため。
今日もよく頑張ったな。なんて自分で自分を褒めながら家に帰った。
「ただいま」
電気をつけ、真っ暗だったリビングが明るくなる。冷蔵庫から朝お弁当と一緒に作っておいたご飯をレンジで温め、いつもみたいに食べた。
…そういえば、夕凪君のお兄さんの名前…聞いてなかったなぁ。…まぁ別にいいんだけど、お兄さん呼びもどうかと思うんだよね。
次会ったときに…っていうか会うかな?今日は本当にたまたまだったっていうか、偶然だし…
「…ていうか、夕凪君に聞けばいいのか」
そうおもったけど、多分それはないな。と自分の考えを否定した。