君と、世界が変わる瞬間に。
…とはいったけど…
「えー、夕凪は…今日も来てないな?」
まさか本当に休みだなんて…!…実際にそうなると、メールするのも勇気がいる。…っていうかそれ以前に、初メールかもしれない。
「はぁ…」
おもわず出てしまったため息は、はかなく消えていった。
ホームルームが終わると、終業式のためにぞろぞろとみんなが席をたちはじめた。私と瑠璃もそんな人の波に混ざって体育館に向かった。
ーカタンッー
自分の座る位置においてあるパイプ椅子に腰をかけ、くしゃっとなったスカートを整える。
「あちぃ」
誰かがそう言った。
確かに暑い。…今日は気温も高い上に体育館にはクーラーが点いていない。…しかも窓から入ってくる風は生ぬるくて意味をなさない。
「…夏休みも誰か怪我をすることなく………」
終業式が始まっても、暑さは変わらない。むしろ、風が弱まり暑くなる一方だ。
暑い。早く終わらないかな…。…先生の話長すぎだよ。
きっと、みんなも私と同じこと思っている。