君と、世界が変わる瞬間に。




ーガチャー


「あの…花本…先輩」


「あー?なぁにぃ?」


…堂々と休憩室で化粧…。まだ仕事中だと言うのに…


「えっと…実は、割引券の有効期限が1年以上きれているんですが、お客様がそれで割引しろっていって聞かなくて…どうしたら……」


「はぁ?しるわけないじゃない。…自分でどーにかしなさいよ。」


「そーそー!いいからさっさと戻れって」


…っ。……そんな事言われても…




「…おっせぇよ!!」


「申し訳ございません!!…こちらの割引券は使えませんとのことで…」


「は?…俺ら金持ってねぇよ〜」


私はまた頭を下げて謝る。


「はぁ…つっかえねぇ…店員だな」


涙が出そうになるのを堪えるために、もう謝罪の言葉はでてこなかった。

私が悪いわけじゃない。

なのに、なんで私がここまで言われなきゃいけないのっ?!


「お客様、申し訳ございません。それ以上いたしますと、警察をお呼びしなければなりません」


店長…?


「…ッチ……クソがっ」


「はい、ちょうどですね。レシートは…」


「いらねぇーよ!!」


「ありがとうございました」


よかった……

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