絶望を超えたその先には
私の家は芸能一家だった
お母さんもお父さんも有名大御所役者だった。
「…っ、」
視線を蓮からそらし、ふと目をつぶった
目をつぶったらすぐに思い出せる
幸せな時
大好きなお母さんとお父さんと私で笑いあっていた日々
そんな日々を願うたびに心が痛い
痛くて…たまらない。
寂しくて…たまらない。
「……ぃ、…おい、………相原ー?…相原!パンツ見えてんぞ?」
「へっ!?うっそ!!!」
勢い良くスカートを確認するが…、
「見えてないじゃん!!」
普通に普段通りだった
びっくりした〜、焦った!
「…くくっ…あっはは!くっくっ」
キッと目の前で笑い続けている男、…きぃーちゃんを睨む