絶望を超えたその先には
私の家から、学校までは片道だいたい20分はかかる。
今は、8時27分だから〜
…ギリギリか、もしくは、遅刻かくらいだなぁ
「くっ…はぁっ……はぁっ」
この坂いっつもは歩いてるからなんとも思わなかったけど、全力疾走の時はこの坂
しんどいわ…。
「おい、おいてくなよ」
は?後ろから声がしたんだけど
しかもさっき聞いてたお馴染みの声だったんだけど。
「…」
空耳、空耳!
よし、この坂に集中しなきゃ
「無視かよー。菜乃たーん?菜乃ちゃーん?菜乃っちー?菜乃ぴょ…」
「おい、黙れ」
やっぱり無視できないこいつ。。
「おぉー、やっとこっち向いた」
呑気に私と同じペースで走ってるのは蓮。
私、全力疾走なのに!なんでそんな余裕そうについてくんだよ!?
…さすが運動神経抜群男。。
「菜乃たーん?とかめっちゃキモいんだけど!!鳥肌たったわ〜」
蓮が言うと余計に鳥肌たつのはなぜでしょう…、。。
「俺も鳥肌たったわ」
自分で言って鳥肌たつって…。。