私の本音は、あなたの為に。
プロローグ
私には、色がない。



常に、人に惑わされてばかり。



そうして、その人の望む色に染まっていく。




今回だって、そうだった。



自分では、いけないと分かっているのに。



それでも染まりたいと願うのは、何故だろう。



いつだって後悔するのは自分で、けれど相手が満足するならそれで良い。



本当にこのままではいけないと気づいても、もう遅いのに。



そんな考えに囚われるようになったのは、いつからだろう。



何度自分に問いかけても、答えが出ない事は分かっている。




いつからか、全てを諦めた。




けれど、本音を言いたい。



誰かに、この気持ちをぶつけたい。



自分でももどかしくて泣いてしまいそうな、この気持ちを。




誰か、私の本音を、聞いてくれませんか?
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