私の本音は、あなたの為に。
そして、私の気持ちをすぐに察してくれる最高の友達なのは変わりない。
私の事を傍から見ると、高校生になってまで馬鹿げた演技をし続けている変な人だと思うかもしれない。
けれど、私がその演技に全てをかけていることを、彼女は知ってくれているから。
17:00を告げるチャイムが鳴り響く最中、私は
「ありがとう」
と、唯一の心開ける相手に何度も何度もお礼を言っていた。
こんな些細な事で、すぐに傷つく私。
けれど、私にとっては“些細”ではなく“重大”なのだ。
そんな私の苦しみも、少しは解放されたような気がする。
花恋のお陰で。
それから数分後。
「あれ、チャイム鳴った?」
鼻声になった私は、誰ともなしにそう呟いた。
「えっ…」
私の声に驚いた花恋が、ピアノ越しに壁に掛かった時計を見る。
「本当だ…」
我に返ったかの様にそう言う花恋と、
「荷物が…」
そう言う私の声は、同時に響いた。
「荷物…あ、優希のリュック図書室じゃない?」
てか、図書委員の活動出来なかったよね、ごめんね!と謝る花恋をよそに、私は口を開けたまま固まっていた。
(図書室…五十嵐が、居るの…?)
まだ、五十嵐には会いたくない。
私の事を傍から見ると、高校生になってまで馬鹿げた演技をし続けている変な人だと思うかもしれない。
けれど、私がその演技に全てをかけていることを、彼女は知ってくれているから。
17:00を告げるチャイムが鳴り響く最中、私は
「ありがとう」
と、唯一の心開ける相手に何度も何度もお礼を言っていた。
こんな些細な事で、すぐに傷つく私。
けれど、私にとっては“些細”ではなく“重大”なのだ。
そんな私の苦しみも、少しは解放されたような気がする。
花恋のお陰で。
それから数分後。
「あれ、チャイム鳴った?」
鼻声になった私は、誰ともなしにそう呟いた。
「えっ…」
私の声に驚いた花恋が、ピアノ越しに壁に掛かった時計を見る。
「本当だ…」
我に返ったかの様にそう言う花恋と、
「荷物が…」
そう言う私の声は、同時に響いた。
「荷物…あ、優希のリュック図書室じゃない?」
てか、図書委員の活動出来なかったよね、ごめんね!と謝る花恋をよそに、私は口を開けたまま固まっていた。
(図書室…五十嵐が、居るの…?)
まだ、五十嵐には会いたくない。