私の本音は、あなたの為に。
兄の事は大好きだけれど、兄が生前使っていた部屋に居るのは、何だか嫌だった。
何だか息苦しくて、“勇也”という鎖にがんじ絡めにされている様な気がしてきて。
(もう、出たい)
そう思った私は、そっとドアノブに手を掛けてゆっくりとドアを開けた。
ママの姿は無く、洗面所の方から鼻歌が聞こえてくる。
きっと、また髪の毛を巻いているのだろう。
(本当に、何なの…?)
ママは、何故私を兄の部屋に連れて行ったのだろう。
本当に、私を驚かすためのドッキリだと思いたい。
その答えを早く知る為に、私は急いで自分の部屋に戻り、ショッピングをする準備をし始めた。
お気に入りの赤いバッグに必要最低限のものを入れ、髪型を整えた私はママの所へ向かった。
「ママ、支度出来たよ。早く出掛けよう」
「うん、ちょっと待ってね…。よし、行こうか、勇也」
そう言ってコテを片付け、私の方を見たママは首を傾げた。
「あら勇也、何でスカートなんて履いてるのよ。それに、女の子みたいなバッグまで持っちゃって」
「えっ…?」
私は自分の服を見下ろす。
今日のコーデは、ゴロの入ったTシャツと白いミニスカート。
そして、赤いバッグだ。
何だか息苦しくて、“勇也”という鎖にがんじ絡めにされている様な気がしてきて。
(もう、出たい)
そう思った私は、そっとドアノブに手を掛けてゆっくりとドアを開けた。
ママの姿は無く、洗面所の方から鼻歌が聞こえてくる。
きっと、また髪の毛を巻いているのだろう。
(本当に、何なの…?)
ママは、何故私を兄の部屋に連れて行ったのだろう。
本当に、私を驚かすためのドッキリだと思いたい。
その答えを早く知る為に、私は急いで自分の部屋に戻り、ショッピングをする準備をし始めた。
お気に入りの赤いバッグに必要最低限のものを入れ、髪型を整えた私はママの所へ向かった。
「ママ、支度出来たよ。早く出掛けよう」
「うん、ちょっと待ってね…。よし、行こうか、勇也」
そう言ってコテを片付け、私の方を見たママは首を傾げた。
「あら勇也、何でスカートなんて履いてるのよ。それに、女の子みたいなバッグまで持っちゃって」
「えっ…?」
私は自分の服を見下ろす。
今日のコーデは、ゴロの入ったTシャツと白いミニスカート。
そして、赤いバッグだ。