私の本音は、あなたの為に。
少しして朝ご飯を食べ終わった私は、支度を整えて家を出た。
まだ少しだけ肌寒い風が吹いている。
普通の人は大丈夫なのかもしれないけれど、ショートカットにしている私はあまり大丈夫ではない。
首元に髪がかからない為、そこだけひんやりと冷たくなっていた。
紅高校は、紅月中学校の目と鼻の先にある。
紅月中学校を通り過ぎて5分程歩けば、すぐに紅高校に辿り着く。
私の家からだと、20分程だ。
同じ通学路を通る中学生を目の端に捉えながら、私は紅高校に到着した。
1-1の扉を開け、自分の席に座る。
50音順に座る為、私は前から2番目の席だ。
隣には男子が座っているけれど、紅月中学校から来た生徒ではない。
何となく、話すのをためらう自分がいた。
それから少し経ち、1時間目が始まった。
最初の授業は、自己紹介から。
女性の担任の玉村(たまむら)先生が、最初に簡単に自己紹介をする。
そして、私達の番になった。
順調に自己紹介は進んでいき、次に私の隣の席の男子が立ち上がった。
「五十嵐 怜音(いがらし れおん)です。…宜しくお願いします」
初めて聞いた、彼の声。
声変わりの終わった低い声は、教室内に響いて消える。
その大きな瞳は、何でも見透かしてしまいそうな程透き通っていて。
まだ少しだけ肌寒い風が吹いている。
普通の人は大丈夫なのかもしれないけれど、ショートカットにしている私はあまり大丈夫ではない。
首元に髪がかからない為、そこだけひんやりと冷たくなっていた。
紅高校は、紅月中学校の目と鼻の先にある。
紅月中学校を通り過ぎて5分程歩けば、すぐに紅高校に辿り着く。
私の家からだと、20分程だ。
同じ通学路を通る中学生を目の端に捉えながら、私は紅高校に到着した。
1-1の扉を開け、自分の席に座る。
50音順に座る為、私は前から2番目の席だ。
隣には男子が座っているけれど、紅月中学校から来た生徒ではない。
何となく、話すのをためらう自分がいた。
それから少し経ち、1時間目が始まった。
最初の授業は、自己紹介から。
女性の担任の玉村(たまむら)先生が、最初に簡単に自己紹介をする。
そして、私達の番になった。
順調に自己紹介は進んでいき、次に私の隣の席の男子が立ち上がった。
「五十嵐 怜音(いがらし れおん)です。…宜しくお願いします」
初めて聞いた、彼の声。
声変わりの終わった低い声は、教室内に響いて消える。
その大きな瞳は、何でも見透かしてしまいそうな程透き通っていて。