遅すぎた初恋
パーティー当日、朝早くからお披露目の支度の為に弟夫婦が本宅にやって来た。
朝食も一緒に食べるという事で、私が階下に降りた時には、弟の妻はパタパタと使用人と一緒に食事を作ったりテーブルをセットしたりと動き回っていた。
私に気づいた弟は柔かに挨拶をして来た。
彼女は強張った表情で挨拶をしてそそくさと朝食の用意に戻った。
母が椅子に座り私の合図で朝食が始まる。久々の親子揃っての食事に母が嬉しそうだ。
「広高!今日はね、星羅さんが作ったエッグベネディクトなのよ。これ本当に美味しいのよ!時々リクエストして作ってもらうようになったの!」
「星羅さんがね、使用人さん達も朝遅い時があってもいいんじゃないかって言ってね。時々朝食を作ってくれてるのよ。本当良い子でしょ。隆次にはもったいない子よね。」
という母に私も弟も苦笑いだ。彼女は恥ずかしそうに俯いている。
確かに、旨いとは思う。ソースも美味い。卵の黄身のトロみ具合も絶妙だ。ふと彼女に目をやってしまう。
「お母様、褒めて頂いて本当に感謝します。ですが、それ以上は辞めて下さい!本当に恥ずかしいので…作れなくなります!。」
「えっ!それは困るわ!。」
と楽しそうに押し問答している。
そのやり取りを眺めながら「参ったな…。」と一人呟く。
朝食も一緒に食べるという事で、私が階下に降りた時には、弟の妻はパタパタと使用人と一緒に食事を作ったりテーブルをセットしたりと動き回っていた。
私に気づいた弟は柔かに挨拶をして来た。
彼女は強張った表情で挨拶をしてそそくさと朝食の用意に戻った。
母が椅子に座り私の合図で朝食が始まる。久々の親子揃っての食事に母が嬉しそうだ。
「広高!今日はね、星羅さんが作ったエッグベネディクトなのよ。これ本当に美味しいのよ!時々リクエストして作ってもらうようになったの!」
「星羅さんがね、使用人さん達も朝遅い時があってもいいんじゃないかって言ってね。時々朝食を作ってくれてるのよ。本当良い子でしょ。隆次にはもったいない子よね。」
という母に私も弟も苦笑いだ。彼女は恥ずかしそうに俯いている。
確かに、旨いとは思う。ソースも美味い。卵の黄身のトロみ具合も絶妙だ。ふと彼女に目をやってしまう。
「お母様、褒めて頂いて本当に感謝します。ですが、それ以上は辞めて下さい!本当に恥ずかしいので…作れなくなります!。」
「えっ!それは困るわ!。」
と楽しそうに押し問答している。
そのやり取りを眺めながら「参ったな…。」と一人呟く。