遅すぎた初恋
帰宅するとまた同じやり取りをし、朝を迎える。その繰り返しが一週間以上続いた。
私は仕事の合間に仮眠を取ってはいたが、それだけでは体は持たず、疲労が蓄積されて行く。
「どうして分かってくれないんですか?お義兄さん、お願いだからここを出して下さい!」
「君はこの頃、悪阻が出て来てるらしいじゃないか?気持ち悪くても、少しは食べなさい。
これから、酷くなるかもしれないだろ。そんな状態では、なおさらここからは出せない。」
「大丈夫です。なんとかなります。そういう事じゃなくて。お願いだから、自由にさせて下さい。」
「何度繰り返しても同じだ。君の訴えは聞か…。」
そのまま、ふわっと私の意識がなくなった。
気付けば、自分のベッドに寝ていた。時計を見れば、もう七時。
急いで支度をすれば間に合うか、と、起き上がろうとした所にトキさんと榊が入ってきた。
「広高坊ちゃん、何をされているんですか?まだ熱は下がってらっしゃらないはずですよ。」
「熱?」と呟いて、自分の額に手を当ててみる。確かに熱い。が、「この程度なら大丈夫だ。」と急いで用意をし始めた。
すると、いつの間に部屋に来たのか、星羅が突然「ダメっダメです」と泣きながら、私に抱きついて来た。
トキさんも榊も私自身も驚いていると、
「ごめんなさい!ごめんなさい!お願いだから行かないで!お願い!もう失うのは嫌なのぉ。お願い行かないでぇ。」
私は仕事の合間に仮眠を取ってはいたが、それだけでは体は持たず、疲労が蓄積されて行く。
「どうして分かってくれないんですか?お義兄さん、お願いだからここを出して下さい!」
「君はこの頃、悪阻が出て来てるらしいじゃないか?気持ち悪くても、少しは食べなさい。
これから、酷くなるかもしれないだろ。そんな状態では、なおさらここからは出せない。」
「大丈夫です。なんとかなります。そういう事じゃなくて。お願いだから、自由にさせて下さい。」
「何度繰り返しても同じだ。君の訴えは聞か…。」
そのまま、ふわっと私の意識がなくなった。
気付けば、自分のベッドに寝ていた。時計を見れば、もう七時。
急いで支度をすれば間に合うか、と、起き上がろうとした所にトキさんと榊が入ってきた。
「広高坊ちゃん、何をされているんですか?まだ熱は下がってらっしゃらないはずですよ。」
「熱?」と呟いて、自分の額に手を当ててみる。確かに熱い。が、「この程度なら大丈夫だ。」と急いで用意をし始めた。
すると、いつの間に部屋に来たのか、星羅が突然「ダメっダメです」と泣きながら、私に抱きついて来た。
トキさんも榊も私自身も驚いていると、
「ごめんなさい!ごめんなさい!お願いだから行かないで!お願い!もう失うのは嫌なのぉ。お願い行かないでぇ。」