遅すぎた初恋
榊が言うには、望は星羅を邸に戻してから時々来るようになったと報告して来た。「母から何も聞いてないが?」と私が言うと、
「いえ、最初の方は叶様と一緒に来ておりましたし、他の星羅様ファンと同じような者だと思って、ゆかり様もやり過ごしていたようです。
ですが、それが望様お一人で頻繁に来られるようになってから、何かと行動が怪しくなって来て、一応、目を光らせていたのですが、ゆかり様が留守の時に寝込みを襲うような行動に至った為。返り討ちにさせて頂きました。」
とニコッと笑顔を見せた。「じゃあ、この写真は榊が撮ったのか?」と聞くと「はい!綺麗に撮れてますでしょ?」と「そんな時間あったのか?」と聞くと、「ゆかり様の為ならばたとえ火の中水の中です!」ときっぱりと宣言するので「ああ、そう…。」とそれ以上は聞かない体で流した。
結果、望の行動に激怒した母が望の家に殴り込みをかけたらしく、望には本家の敷居は二度と跨がせないと宣言して来たそうだ。
元々母は望の両親とは考え方が合わず嫌っているが、望の家は私の祖父の兄弟筋になるので、私の父は一人っ子だった為、分家は分家でも我々とは近くなる。
さらにそこに望の母親が母の従姉妹に当たる為、尚更近しい。
望の母親は母に何かと対抗意識を燃やしているようだが、母は気にも止めない。
そういう昔からの関わりの中で起きた出来事だった事もあって、さすがの母も堪忍袋が切れたらしい。
「いえ、最初の方は叶様と一緒に来ておりましたし、他の星羅様ファンと同じような者だと思って、ゆかり様もやり過ごしていたようです。
ですが、それが望様お一人で頻繁に来られるようになってから、何かと行動が怪しくなって来て、一応、目を光らせていたのですが、ゆかり様が留守の時に寝込みを襲うような行動に至った為。返り討ちにさせて頂きました。」
とニコッと笑顔を見せた。「じゃあ、この写真は榊が撮ったのか?」と聞くと「はい!綺麗に撮れてますでしょ?」と「そんな時間あったのか?」と聞くと、「ゆかり様の為ならばたとえ火の中水の中です!」ときっぱりと宣言するので「ああ、そう…。」とそれ以上は聞かない体で流した。
結果、望の行動に激怒した母が望の家に殴り込みをかけたらしく、望には本家の敷居は二度と跨がせないと宣言して来たそうだ。
元々母は望の両親とは考え方が合わず嫌っているが、望の家は私の祖父の兄弟筋になるので、私の父は一人っ子だった為、分家は分家でも我々とは近くなる。
さらにそこに望の母親が母の従姉妹に当たる為、尚更近しい。
望の母親は母に何かと対抗意識を燃やしているようだが、母は気にも止めない。
そういう昔からの関わりの中で起きた出来事だった事もあって、さすがの母も堪忍袋が切れたらしい。