遅すぎた初恋
「ゆかりにすっかり惚れてしまった。どうしたものか、彼女が欲しい。欲しいのだ。だが、言えん。彼女の目を見るだけで、全身が熱くなって、言葉より先に手が出そうになるんだ。こんなのは初めてだ。」
と、こっちが恥ずかしくなるような事を言い出した。
「隆俊様、私に仰られる事を、そのままゆかり様にお伝えすればよろしいじゃありませんか?」
と、私は助言する。
「それは、そうなのだが…。なかなか、難しくて…。」
と、照れる隆俊様なんて初めて見たと、私自身もゆかり様をますます拝見してみたいと思った。
隆俊様が骨抜きになっている、仕事第一主義者の隆俊様が、仕事と結婚したはずの隆俊様が、ふと物思いにふけるのを、この頃よく見る。仕事は疎かにはしないところが凄いのだが、暇さえ見つければ、ゆかり様宅に真っしぐらだ。
その行動に周囲も驚きを隠せない。
彼女は何が好きだろうか?とプレゼント攻撃をしようと思ったのだが、ゴミにしかならないと断られ、あえなく撃沈!しかし、「お花なら受け取るわ」という言葉に活路を見出して、いつもせっせと花屋で見繕っている。日に日に花の種類を覚えている。隆俊様ってこんなに馬鹿だっただろうかと、私は軽く引いた事を思い出した。広高さんの馬鹿っぷりは父親譲りだ。
と、こっちが恥ずかしくなるような事を言い出した。
「隆俊様、私に仰られる事を、そのままゆかり様にお伝えすればよろしいじゃありませんか?」
と、私は助言する。
「それは、そうなのだが…。なかなか、難しくて…。」
と、照れる隆俊様なんて初めて見たと、私自身もゆかり様をますます拝見してみたいと思った。
隆俊様が骨抜きになっている、仕事第一主義者の隆俊様が、仕事と結婚したはずの隆俊様が、ふと物思いにふけるのを、この頃よく見る。仕事は疎かにはしないところが凄いのだが、暇さえ見つければ、ゆかり様宅に真っしぐらだ。
その行動に周囲も驚きを隠せない。
彼女は何が好きだろうか?とプレゼント攻撃をしようと思ったのだが、ゴミにしかならないと断られ、あえなく撃沈!しかし、「お花なら受け取るわ」という言葉に活路を見出して、いつもせっせと花屋で見繕っている。日に日に花の種類を覚えている。隆俊様ってこんなに馬鹿だっただろうかと、私は軽く引いた事を思い出した。広高さんの馬鹿っぷりは父親譲りだ。