副社長は今日も庇護欲全開です
「あまり難しく考えないで、とりあえず好みの人と仲良くしてみれば? そうすれば、少しは毎日が変わるかもよ?」
真美香はそう言い残すと、化粧室を出ていった。彼女が私を心配してくれているのは、ちゃんと分かっている。
でも、彼氏がいないことを相談したわけではないのに、なにもコンパだと隠してまでここへ連れてこなくても……。
「真美香は、彼氏がいることが一種のステータスだと思ってるもんね」
真美香が、読者モデル時代の友人に対して、ライバル心があることを知っている。
そのために、月替わりの彼氏がいることも。だから彼女の“好意”を、素直に受け止められない自分がいた。
「あ、陽菜ちゃん帰ってきた。今から二次会だって。行くだろう?」
席に戻ると、島本さんが立ち上がりこちらへ歩いてくる。周りを見ると、たしかにみんな席を外していた。
今夜は六対六のコンパのはずなのに、真美香も含めて誰もいない。
さっき真美香と化粧室で別れてから、まだ五分も経っていないのに。
「ほら、陽菜ちゃん行こう。会計はもう終わってるから、あとは店を出るだけだ」
真美香はそう言い残すと、化粧室を出ていった。彼女が私を心配してくれているのは、ちゃんと分かっている。
でも、彼氏がいないことを相談したわけではないのに、なにもコンパだと隠してまでここへ連れてこなくても……。
「真美香は、彼氏がいることが一種のステータスだと思ってるもんね」
真美香が、読者モデル時代の友人に対して、ライバル心があることを知っている。
そのために、月替わりの彼氏がいることも。だから彼女の“好意”を、素直に受け止められない自分がいた。
「あ、陽菜ちゃん帰ってきた。今から二次会だって。行くだろう?」
席に戻ると、島本さんが立ち上がりこちらへ歩いてくる。周りを見ると、たしかにみんな席を外していた。
今夜は六対六のコンパのはずなのに、真美香も含めて誰もいない。
さっき真美香と化粧室で別れてから、まだ五分も経っていないのに。
「ほら、陽菜ちゃん行こう。会計はもう終わってるから、あとは店を出るだけだ」