泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
叫んだところで何も変わらないことくらい、
特区の党に知っていた。
それでも、俺は目を閉じた親友の小枝みたいに細くなってしまった腕を力いっぱい握りしめて、馬鹿みたいに叫んだ。
……もし、神様なんてもんがこの世にいるってんなら、
今すぐ俺を裁きやがれ。
親友殺しといて自分は生きろってか?
あ゙あ゙っ!?
頼む。
頼むから、目を覚ましてくれ……。
「…………なぁ、怒れよ。
いつもみたいに、冷静な物言いでお節介の一つや二つ言ってみろよ。
……らしくもなく声を荒らげたあの日みたいに、俺を罵倒しろよ。俺のことを許さないつったのはどこのどいつだよ。
……………許さないって、死ぬまでって、1ヶ月しか経ってねえじゃねぇかよ。………このクソ野郎が」
何かに縋るように一気にまくし立てたその言葉に、
奇跡的にも返事が帰ってくるなんてことは
二度と起きやしなかった。