泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
「空我さん、テストの出来はどうでした?」
純恋は俺の隣を歩いて、笑いながら聞いてきた。
「普通。
てか早く潤んち行かね?」
今日はこれから、潤と恵美、それに純恋と俺の4人で会うことになっているのだ。
「皆さん空我さん待ちだと思いますけど……」
「うわっ、マジか!走るぞ!!」
俺は純恋の手と自分の右手を絡め、全速力で走り出した。
「走っても電車なんですから到着時間あまり変わりませんよー?」
「ハハッ、そうとも限らないだろ!!」
そのまま、俺と純恋は駅まで走った。