泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
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「独りじゃないか……」
夜。
湯船に浸かりながら、俺は小さく呟いた。
それがわかってても、まだ頼りきれないんだよな……。
身体の傷も見せらんない。
自分が嫌いなものを見せられるわけないだろ。
「空我ー」
体を洗ってると、潤がドア越しに声をかけてきた。
「んー?」
シャワーを止め、小さくドアを開ける。
「……やっぱ見たい」
すると潤は小さな声でそう言った。
よっぽど見たいんだな。はぁ……。まぁ、潤ならいいか。
「……部屋行ってろ。見せはしないけど、触らせるだけならいいよ」
小さな声で、俺は言った。
ドライヤーをして着替えてから、潤の部屋に行く。
潤は床の上に座って大人しく待っていた。
「……潤、本当に触るだけだからな」
「ああ、それでいい」
潤が頷いた瞬間、俺は部屋の電気を消し、着ていたジャージのファスナーを外し、ベッドに寝っ転がった。
「……空我」
ベッドを見下ろしている潤の腕首をつかみ、指を傷口に触れさせる。
すると潤はベッドの端に座り、俺の身体を首からゆっくりと触り始めた。
「……痛っ!」