泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
欲しかった~空我side。
頬を赤らめた潤を、俺はただ見つめることしか出来なかった。
「は?」
やっとの事で出てきたのは、疑問符だった。
一日彼氏って……。
「今日が終わったら、すっぱり諦めて俺は桜桃と付き合うよ」
あぁ。そういう意味か。
それがこいつのためになるってんなら、俺がすることは一つしかない。
「好きにしろよ、ほら。
……俺はお前のモノなんだろう?」
俺は潤の右手の指に自分の左手の指を絡めて、笑った。