泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
「空我ぁ、今ろくなこと考えてないだろ」
ギクッ。
潤の不意の言葉に、精神を抉られるような錯角に俺は陥った。
「……遊園地とか、虐待される前日以来行ってない」
「……そっか。じゃあ、今日はその日以上に
楽しもうな!!」
小声で俺が言うと、潤は笑ってそう高らかに言った。
……俺はお前のそういう優しいところ、本当に大好きだよ。
こんなこと、本人にいうつもりは更々ないけど。