泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
それから、メリーゴランドに乗った後は、コーヒーカップやバイキングに空中ブランコとかたくさんのもので遊んだ。
それで次は、メインイベントのジェットコースター。
「オエッ……」
ジェットコースターは空我はキテ〇ちゃんとか、そういう子供のにしか乗ったことがないらしく、終わった瞬間、トイレに駆け込んで吐きやがった。
なんつーか、
予想通りすぎて笑う。
駄目そうだよなーとは思ってたけど、
まさか本当にそうとは。
「空我ー、大丈夫か?」
トイレで青ざめた顔をしてしゃがみこんでる空我の背中を、俺は撫でた。
「大丈夫……じゃない。
つーか、あれは怖すぎなんだよ」
愚痴るみたいに言って、空我は俺を睨んだ。
「ハハ、ごめんな。俺はやっぱ遊園地来たらジェットコースターに乗らないと気が済まないからさ。
……お詫びと言っちゃあなんだが、アイスでも奢るぞ?」