泣き跡に一輪の花Ⅱ~Victim or Notice~。
サプライズという名の元に~潤side。
空我は、端の方にあった二人席に座って、
だるそうに俺を見ていた。
「……ん、いい匂い」
俺が席のところまで行くと、空我はすぐに立ち上がって俺の手からいちごのクレープを奪った。
空我はそれからすぐに椅子に座り直し、クレープにがっつき始めた。
「くっそ子供っぽい」
そういって、俺は空我の真ん前に座った。
「なっ、お前なぁ……」
空我は馬鹿にされたと思ったのか、頬を赤くして顔をしかめた。
「アハハ!!!
く、空我……クリームついてる」
空我の頬には、いちごソースのかかった生クリームがついていた。
いや、いくらなんでも子供すぎるだろこれは!!
こいつわざとじゃねぇからもはやあざといっつーの!!
空我の頬に触れ、そのクリームを親指で拭って舐めた。
「なっ……は?
な、何してんのお前。ば、馬鹿じゃねぇの……」
そう力もなく言い、空我は片手で頭を抱えた。空我の頬はリンゴみたいに真っ赤で、ものすごく照れてるのが手に取るようにわかった。