優しい音を奏でて…優音side
河合は、その後もあの手この手で俺を誘って来たが、俺は全て断り続けた。
ところが夏休みのある日、河合から一斉メールが来た。
『来週、みんなで花火に行こうよ。
行ける人、返信して。』
メールの宛先には、奏も入っていた。
しばらくして、数人から、
『行く〜』
『楽しみ〜』
などの返信が来た。
奏は?
ドキドキしながら、携帯を握りしめてると、着信音が短くなった。
『行きたいなぁ。みんなは浴衣着るの?』
と奏からのメール。
見たい!!!
浴衣姿の奏。
『着るよ〜』
という河合の返信の後、俺は、
『行く』
と短いメールを送った。